LEDに関するメモ
by K.I
2005/05/04 〜
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- どうも自分は、色が付いているものを集めるのが好きらしい。
- 昔のLEDは、結構プラスチックの色がいろいろあって良かったんだけど、最近のLEDは透明のものが多い。
- その代わり、凄く明るくなって色がキレイになった。
LEDに関するいろんなメモ
- まず、手持ち1のLEDのVFを測ってみよう。
- VFは電流によって変わる。
- とりあえず15mAの定電流ダイオードを直列に繋いで測ることにする。
品名 | 社名 | Color(nm) | 光度 | VF測定値 | 公称値 |
E1L51-3BC02 | 豊田合成 | B (510) | 1800 | 3.25-3.2 | 3.5 |
OSWT511A | OptSuply | W | 7000 | 3.15-3.09 | 3.6 |
OSSV531 | OptSuply | UV (430) | | 3.66-3.62 | 3.6 |
SLR-9380 | SANYO | UR (945) | | 1.17-1.15 | 1.3* |
SLP-0H118A-51 | SANYO | B (468) | 1200 | 3.4-3.35 | 3.8 |
OSWT3166B | OptSuply | W | | 3.25-3.22 | 3.4 |
OSDR3133A | OptSuply | R | 500 | 1.85-1.85 | |
OSNG3133A | OptSuply | G | 500 | 2.24-2.21 | |
???不明 | | R | | 1.84-1.82 | |
???不明 | | Y | | 2.02-2.00 | |
OSUB3131P | OptSuply | B | 12000 | 2.97-2.90 | 3.6 |
OSPG3131P | OptSuply | G | 25000 | 3.28-3.24 | 4.0 |
- VFは測り始めてから安定するまで、暫く下がっていく。
- 多分、温度が上がるとVFが下がるんだろう。
- いちおう、VFは測り始めの値と安定してからの値を測ってみた。
- VF公称値は、大体IF=20mAの値が多い。
- VFの実測値はIF=約15mAの値ということになるが、0.2〜0.7Vぐらい低めになった。
- 但し、SLR9380のVFはIF=50mA,パルス順電圧VPF=3V(IPF=1A)
- VFは一般的には、LEDの色(波長)によって決まっているようだ。
- 赤外<赤<黄<緑<青(白)<紫外の順でVFが高い。
- 波長が短い程、エネルギーが大きくなるから理屈はあってる。
* 例外はあるけど。。→特にOSPG3131P。発光のモードが違うのかしらん。
- VFをちょっとでも越えた電圧を掛けると、LEDはすぐ壊れる。
- 例えば、通常の青色LEDはVFは3.2V以上あるので、1.5Vの乾電池を2個直列にしてもなかなか壊れない。
- でも、青色でもVFが3Vぐらいのものは、直結するとすぐ壊れる。
- VFに余裕があっても、直結は危険なので、基本的には抵抗を付けたり、電流を制限出来るような回路にしておく必要ある。
- ちなみに、LEDが壊れると明るさがかなり落ちる。→ホントに壊れると、全然光らないけどね。
- まぁ、こうなるとLEDはかなり発熱する。気をつけていれば、臭いで分かる2。。。
- この文章内では、結構無茶してるもの3もあるので、十分注意して実際には電流制限を考えること。
1通販で買う度にLEDを少しづつ買っていたら、結構いろいろ溜ったよなぁ。品名が分からないものの方が多いので分かったものだけ、SMDも省いた。
2分かったときには壊れてるけど。
3実際、実験中に1個壊しました。。。
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- VFよりちょっとだけ電源電圧が低いぐらいなら、電源に直結してもLEDを点灯させることは出来る。
- でも、電圧で流れる電流が大きく変化し、VFを越えると急に電流が大きくなり簡単に壊れる。
- 普通は明るさのバラツキを防ぐためにも何らかの電流制限を掛けることになる。
- 電源電圧とVFの差と、LEDの電流から抵抗を決める。
- 昔のLEDは5Vで220Ωぐらいを使ってたけど、今の青色高輝度LEDは1kΩで十分だ。
- 結局は、実際に明るさを見て調整しないとダメってことか。
- 最近は定電流ダイオード(CRD)が簡単に手に入るので、これを使うのが手軽で良い。
- 手持ちのLEDのVFを測るのに、15mAのCRDを使って簡易的に求めた。
- 大抵のLEDは15mAぐらいでVFを決めてるのが多いので、そんなに間違った値にはならないだろう。
- 手持ちの2SK30Aを使う→ピンはSGDの順
- 電流値は約2.1mAで安定しているが、FETのバラツキがあるので絶対値は正確ではないと思う。
- 最近の高輝度LEDだと、これぐらいが丁度良いので、CRDが無い時に使える。
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- 電源電圧が低過ぎてVFより小さい場合は、LEDが全く光らない。
- とりあえず電池1個(約1.5V)程度で、LEDを点灯させる方法を考える。
- 手持ちのLM555では、1.5Vでの発振は無理だった。
- 1.5Vで発振させるためには、LMC555を使わなければならないみたいだ。
- LMC555を手に入れたので、電圧を調べてみた。
- LMC555は、3Vの時、発振周波数がちょっと不安定になった。
- 何故か、ショットキーを使った時の方が電圧が低い。
- ショットキーの方がVFが小さいので結果的に電圧は高くなると思っていたんだけど。。なんでだろ?
品番 | 電源 | 周波数 | 1S1558 | SB0015-03A |
LM555 | 3.0 | 189k | 58V | 51V |
| | | | |
LMC555 | 1.5 | 250k | 37V | 33.5V |
| | | | |
| 3.0 | 300k | 51V | 47.5V |
| | 30〜80k | 58V | 53V |
- 555の定数は、RA=RB=4.7kΩ,C=220pF。Trへは1kΩで接続、インダクタは100uHで、出力のCは0.1uF。
- 無負荷で簡単に数十Vの出力が得られた。青色LEDを接続すると、3V程度になった。
- 逆流防止のショットキとコンデンサを省略して、LEDを直結しても問題なくLEDを点灯出来る。
- テスターで電圧を測ると、パルス状のため電圧は1.5V程度までしか上がらないが、LEDを点灯させるのには十分4だ。
- 秋月の1.5Vで、LEDを点灯させるキットはこの構成だ。
- キャパシタで昇圧する回路をチャージポンプという。
- チャージポンプはキャパシタを大きくすれば、大きな電流を得ることが出来る(はずだ)
- でもこの構成だと、電圧は最大でも倍。
- 前出の555発振器と、手持ちの4069、1S1588、0.1uFで構成してみる。→4069の都合で電源電圧は3V。
- 出力は、無負荷時で約5.5V になった。
- 十分なはずだが、インダクタによる昇圧に比べると、イマイチ光が弱い感じ。
- 昇圧用のICとか使えば、問題ないんだろうけど。→例えば MAX660
- 超高圧を発生するのに使われる、Cockcroft-Walton昇圧回路を試してみる。
- これもチャージポンプの一種だろう。555発振器1.5Vで実験してみると、出力は約4.5Vと意外と電圧上がらなかった。
- 青色LEDを接続してみると、電圧は、約2.2V程度に低下して、ほとんど微かにしか点灯しなかった。。。
- ダイオードは1S1588、コンデンサは0.1uFのセラミック。
- ダイオードのVFが効いてるのかもしれない。
- 電源電圧に1.5Vに対して、VF=0.6Vは大きすぎるか。。
- 少なくともショットキーにする必要はありそう。コンデンサの容量も大きい方が良いのかな?
- 或いは、周波数を少し下げた方が良いのかも。
- まぁ、そのうちちゃんと追求したいところだなぁ。。
- これは知らなかったが、同様の原理のSchenkel昇圧回路。
- Cockcroft-Waltonは各コンデンサに掛かる電圧は同じで小さいのに対して、
- Schenkelは、コンデンサに掛かる電圧が段々大きくなる。
- 超高電圧の場合は、コンデンサの耐圧を確保するのが難しいらしい。
- 複数のコンデンサで直接的に駆動している感じなので、パワーがありそう。
- と思ったが、1.5VのLMC555では駆動出来なかった。。発振が止まりました。。。
- 考えてみると、Cockcroft-WaltonにしてもLEDがまともに光らないのは、単に元の発振器の駆動力が小さすぎる所為かもしれない。
- インダクタの時は、2SC1815でスイッチングしてるからなぁ。。
- 1.5Vで駆動出来る、インバータがあれば確認出来るかも。
4ショットキーを付けた場合と特に差を感じない。
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- 逆に高い電圧で、LEDを光らせるのは簡単そうだが、それなりに難しい。
- それに交流というのも問題になる。
- 普通に抵抗で分圧するのが、一番簡単な方法だと思う。
- また高電圧なのでLEDを直列にすることも出来るから、抵抗での消費分を減らせる。
- ちょっと心配なのは、LEDってショート状態で故障することってあるのかな?
- もし短絡故障すると怖いので、ヒューズは必須だろう。逆電圧の保護も考えないと。
- また直列にした場合に、開放故障すると、全部消えてしまう問題もある。
- まぁここらへんは高電圧の場合は、どんな方式にしても問題になるところだよね。
- AC100Vで、抵抗分圧は実際にはやったことがない。。
- 逆にAC100VでLEDを光らせる回路を以前作った。
- 抵抗だと降圧分は全て熱に変わるが、コンデンサだと熱はあまり出ない。
- これは、交流だからこそ出来る方法だね。
- これは、秋月で680V耐圧の積層セラミックコンデンサを売ってたので試しに作ってみたもの。。
- 実際は、整流した方が効率良いかな? これじゃ片ッポしか光らないもんなぁ。
- それに0.1uFだと、大して電流流れないので、実用にはちょっと足りない。
- コンデンサによる分圧は、昔電灯をリモコンで操作するの作ったとき電源として使ったこと5がある。
5昔、エレクトロニクスライフって雑誌で、電灯線から電源を取る記事があった。最初に電流を求める式が載ってるやつ、持ってる人居ないかしら。。
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- 日経エレクトロニクスを見ていたら、単に直列にして100Vで光らせるのが載ってた。
→こんなんで良いの?
- こういう回路って考えなかったわけじゃないけど、
- 突入電流というか、電源投入時にどっかに電圧集中して壊れるんじゃない?
- どっか断線したら、逆方向電圧が掛かっちゃうのはマズイのでは。
- サージで一時的にでも、高電圧掛かったら、電流流れすぎて壊れたりしないのか。
- なんて色々考えたりしたけど、いずれにせよLEDを直列に繋ぐのって面倒だと思ってやらなかったけど。。
- むしろ1個づつ並列にしたものを直列にした方が良いんじゃないだろうか。
- でも、やっぱり単純に直列にしたものを並列にする方が良かったりするんだろうか。。
- 記事には無かったが、実際は保護回路入ってるのか?
- 作るの大変だなぁ。あっ、考えてみるとブレッドボードで作れば簡単じゃん。で、安い白色LEDを秋月で沢山買ってきました。
- ブレッドボードは片側に30個穴があるものをつかって、LEDを29個直列にしたものを並列に繋いでみる。
- VFは3〜4Vということなので、良いんじゃないかな。
- いきなり100Vは怖いので、スライダックで少しづつ電圧上げてみる。
→50Vぐらいから光りはじめて、80Vぐらいで結構まぶしい。
- これは、100Vじゃ無理だな。それにやっぱりサージが怖い。
- 15mAの定電流ダイオードを繋いでやろう。(これじゃサージには効かないかも6しれないけど)
- 100Vでの明るさも安定しました。→何も無し80Vより、ちょっと落ち着いた感じ。
- でもせいぜい20Wの電球程度(以下)の明るさかな。。照明としてはイマイチ。
- 片側が断線しちゃったら、壊れちゃったりしないんだろうか。
- で、ちょっと怖かったけど、片側の線を外して実験してみました。
→うーん。そう簡単に壊れたりはしないんだね。
- じゃ、1個づつ並列にしたものを直列にしてみよう。
- これなら同じブレッドボードでも、さらに沢山LEDを並べられるしね。
→1個づつ並列×50=100個のLED。100Vでもちょと暗い。
→1個づつ並列×40=80個のLED。これだと100Vで丁度良い。
- これで、LEDのみで100V点灯出来ました。でもやっぱり電圧変動(サージ)が怖いなぁ。
- 日経エレクトロニクスに載ってた多数直列を並列にしたものと、1個づつ並列を多数直列にしたものはどちらが良いかはわからない。
- まぁ、しかしこんな馬鹿な実験が出来るぐらい白色LEDの値段が下がってきたってことだなぁ。
6CRDの仕様書みると「破壊モードはショートです」って、、ダメじゃん。
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- faichaさんから、コンデンサで100Vを降圧する回路で、LEDが片方壊れたらヤバいんじゃという指摘があった。
- 逆方向の電圧を、互い違いに繋いだLEDで消費させてるので、壊れたら確かに逆方向の電圧が掛かる。
- でも、流れる電流はコンデンサに溜まった分だけだから、簡単には壊れないかも。どうなんだろ?
- で、実験してみました。同じ定数でブレッドボードを組んでみた。
- LEDが片方になっても順方向は問題ないので、まず逆方向に直流電源18Vを掛けてみた。
- 100Vのスイッチングは怖いので、スイッチを簡単にON/OFF出来るように、スイッチボックスを作った。
→ LEDの両端電圧はVFで制限されている。
- で、LEDが片側のみの状態。
- 左から、スイッチの瞬間が電圧端(上)だった場合、電圧端(下)だった場合と、そうじゃなかった場合。
- ここではハザードが出てるものを選んだけど、常にハザードがあるわけではない
→ LEDが両方ある場合とはレンジが異なる
- 黄色がコンデンサ両端の電圧で、青がLED両端の電圧。
- プローブのA/BのGNDは共通なので、コンデンサとLEDの中点をGNDにしている。
- 全体に掛けた電圧が分かりやすいように、A-Bを赤で表示している。
- 結局、幾つかのLEDで数十回づつ、スイッチをバチバチON/OFFしてみたけど、壊れなかった。
- 逆電圧は相当掛かっているけど思ったより簡単には壊れないようだ。でも使い続ければ壊れてもおかしくはない。
- 実際、逆電圧は定格以上掛かっているのは間違いないので、LEDによってはすぐ壊れるものもあるかもしれない。
- LEDがショートして壊れたとしても、コンデンサと抵抗があるので、すぐに大事には至らないとは思う。
- でも両方のLEDがあっても、スイッチを入れた瞬間に数十V程度の逆電圧が掛かることもあるみたいなので、
- 耐圧の大きいダイオードを直列に入れるとか、急激な電圧変化が起こらないように直列に何か入れるとかの対策が必要かもしれない。
- でも、部品を追加すれば、それが故障する可能性も考えなければいけないワケで。。
- 電球みたいに、壊れると確実に切れるっていう単純な仕組みなら、分かりやすいんだけどなぁ。。。
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